下肢の神経は、背骨の中にある脊髄より始まり、骨盤の中を通って足まで届きますが、この過程で損傷を受けた場合、感覚の異常、しびれ、麻痺といった症状を起こします。
分娩後の神経系の異常の原因には、大別して3つ考えられます。背中に麻酔の注射を受けられたとありますが、これは硬膜外麻酔の事だと思います。ひとつ目は、その際に硬膜外に血腫ができ、これによって神経が圧迫されている場合です。麻酔の針で直接神経が損傷されるのは考えにくいと思います。2つ目は、分娩の時に足を過剰に捻るなど、無理な姿勢を取ったために、骨盤内を通る神経を圧迫したり、伸長した場合です。
最後に3人目のお子さんという事なので、可能性は低いとは思いますが、難産の場合、胎児の頭や、鉗子、吸引分娩によって神経が圧迫された場合です。こうした分娩後の障害の頻度は非常に低く、運動神経系の異常は1万人に1人、感覚の異常は千人から4千人に1人との報告があります。また、ほとんどの場合、症状は一時的なもので、自然に回復するのが普通です。2カ月たっても症状が続いているとなると長引いている方だと思いますので、専門の神経内科の医師の診察を受けることをお勧めします。
回答:安西弦先生(NYUメディカルセンター/NY)
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