七原肇  ( リダック 社長)
専門: リダック 社長
年齢:n/a
出身地:栃木県宇都宮市出身

56年栃木県宇都宮市出身。宇都宮東高校から慶応義塾大学法学部を79年に卒業。同年東京貿易に入社。84年ニューヨークに赴任。86年にリダック社が設立され現地責任者に就任。92年社長に就任。コネチカット州グリニッチ在住。小児病院での活動に共感し、ボランティア活動をしている。

REDAC リダック 
437 Madison Avenue, 32nd floor NYC tel.212-355-0011


若い商社マンが、思いつきのアイデアで不動産事業を立ち上げた。
しかも見知らぬ街、ニューヨークで。
周りの人々は皆、、「とてもビジネスにならない」と反対したが、
自分のアイデアを信じて走り出した。
リダック社長、七原肇。30歳で起業してから17年が過ぎた。振り返って思う。「知識や経験がなくても、エネルギーさえあればなんとかなる」。

素人だからできることがある

大学時代にはバックパックを担いで一人、アフリカやインドなどを旅して歩いた。途上国で働きたいと思い、商社に就職した。しかし入社した東京貿易では石炭を担当、1984年に赴任した先は先進国アメリカだった。しかも大都会ニューヨーク。「アメリカ行きの辞令は決して私にとってハッピーなものではなかった」。だがこの町からエネルギーを受け取り、新しい世界を切り開いていく。
  石炭担当として赴任したが、アメリカからの石炭輸入は減少傾向にあった。なにか新しい事業をとあたりを見回してみた。そのころ日系企業のアメリカ進出は盛んになっていたが、どこも住宅の確保に苦慮していた。そこで社宅の斡旋や管理を手掛ける会社を立ち上げようと提案。86年に東京貿易が100%出資する社内ベンチャーとして、現在の会社リダックを設立する。
  周りは反対した。「不動産関係者に相談しに行くと、10人中10人がやめろと言う。不動産管理は面倒で細かい仕事。とても利益にならないというのが理由だった」。本人にも勝算があったわけではない。だが自分のアイデアを信じた。アメリカの商習慣に戸惑い、不動産や企業経営を一から学びつつ、徐々に事業を拡大していった。90年には社員を20人程度にまで増やしてオフィスを独自に構え、92年、社長に就任する。
  不動産事業のなかでも最も面倒な管理業務をビジネスにできたのは素人だったから。「多少なりとも不動産の知識があったなら、とてもやらなかった」と苦笑する。ただ不動産管理で実績を積んだからこそ、投資資金がリダックに集まったともいえる。投資家が不動産投資する際にもやはり面倒なのは管理。この分野で実績をもつリダックに信用が集まったのだ。
また、常に顧客の側に立ったサービスを提供しているのも普通の不動産会社とは異なる点だ。一般的に不動産会社は物件をもち、その物件を貸す相手や売る相手を探す。ところがリダックの場合は日本から赴任する駐在員などの顧客がいて、彼らにとって最も住みやすい場所を探すのが仕事だ。ユーザーサイドに立ったビジネスが利用者増につながった。

夢の実現は体力勝負

 起業から17年。「夢があれば、その実現は体力勝負。立ち上げのころは何日も会社に泊まり、夜中の3時ごろにもまだ『これから何しようか』などと考えていた。そしてそれが苦痛ではなく、楽しかった」と振り返る。
これからは駐在員以外の人の住宅需要にも対応していきたいと考えている。「ニューヨークで活動したいと思っている芸術家や勉強したいと思っている学生、アメリカに進出したいと考えている新興企業など、ニューヨークに来ること自体に夢を持っている人が大勢いる。そういう人たちのハードルをすこしでも低くしたい」として、短期滞在アパートの提供を強化していくという。活動領域も全米に広げる計画だ。自分のアイデアを信じて突き進む姿勢は今も変わらない。

ニューヨークの不動産市場では今、おかしな現象がおきているという。不景気で失業者は増え、レントは軒並み下がっている。一方、株に対する不信感と金利低下を背景に売家市場は高騰している。レントは下がり、販売は上がるというなんともおかしなネジレ現象が起きているのだ。おかげで不動産業界は難しい商売を強いられている。そんな中でも、リダックは元気なようだ。ある出版社の社長は「日系の不動産屋で元気があるのはリダックくらいだろう」と言っていた。「日系企業は出てみたり引いてみたりで、無駄が多く、企業にノウハウの蓄積がない」と七原社長は指摘する。納得だ。素人の思いつきと謙遜するものの、自ら描いたビジネスプランを一途に貫く七原社長の姿勢が、こういう厳しい環境下で花開いたのだろう。NYに来たいと思っている人はたくさんいる。そういう人たちが一人でも多く来られるような仕組みを作りたいと七原社長はいう。一人でも多くの日本人がNYに来て自分のアメリカンドリームを実現して欲しいと、僕も強く思った。

 

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