小西憲明

「米国公認会計士試験合格を武器に米国企業ビッグ5に就職」

Ernst & Young LLP(米国)
米国公認会計士

小西憲明さん(29歳)

1970年、大阪生まれ。同志社大学文学部卒、同大学大学院商学研究科を修了。大学院在籍中にU.S.エデュケーション・ネットワークに入学、U.S.CPAの資格取得を目指す。11ヵ月という短期間でU.S.CPA試験合格を果たした。現在、ビッグ5と呼ばれる米国大手会計事務所のひとつ、Ernst & Young LLPに勤務。ニューヨーク在住2年目。

就職を目指す大学の同級生を尻目に、小西さんは就職活動を放棄して大学院に進学。そこで初めて「就職時に自分をアピールできるもの」について考える。そうした中、U.S.CPA試験合格が小西さんをアメリカでの大企業就職へと導いた。

自分の「セールスポイント」を身に付けること

小西さんが大学を卒業した当時、巷はちょうどバブル崩壊で、就職浪人組が続出していた頃だった。そんな状況の中、あえて小西さんは就職活動をしなかった。「ひと足先に働き始めた友人も部署を飛ばされたりしていて、そんな姿を見ていたら、そのまますぐに就職することが嫌になったんです」

会社に振り回される企業戦士に疑問を感じたのだろう。しかし、いざ卒業してフリーになってみると、肩書きも所属もない自分に強い不安を感じ、「この先どうなるのか怖かった」と、当時を振り返る。

その後、小西さんは大学院に進むが、「卒業しても安易に会社に使われたくない。しかし、自分に何ができるのか? 学部も、企業ではあまり需要のない英文科だし、会社にとっても自分を雇いたいと思うポイントが低いのではないか」と考える。そこで、「自分をアピールするもの」として、小西さんが選んだのがU.S.CPA取得だった。「英文科卒業で英語力があった」こと、「もともと経営に興味があった」ことが、CPAに興味を持つきっかけとなった。

通信教育で、短期資格取得を実現

大学院に進んだ小西さんは、在学中に資格取得スクールであるU.S.エデュケーション・ネットワークに入学した。大学院に通いながらの勉強は時間的にも難しい。そこで小西さんは「短期合格型カリキュラム」のビデオ通信コースを受講した。「すべての授業が収められたビデオを使用し、好きな時に好きなだけ自分のペースで学ぶ学習法は、大学院の勉強と両立しなければならなかった自分にとって、大変効率的でした」

この短期集中のビデオ学習が効を奏し、大学院在学中に試験合格を果たした。「理論が多くて難しい日本の会計に比べ、アメリカの会計は実務よりです。英文科で英語を勉強していたこともって、会計の知識を英語に移し替えて学ぶのは楽しかったですね。アメリカのテストは落とすためのものではないので、あるレベルの知識を取得すれば合格できると思います。一番難しかったのは『監査』問題で、これが一番重要なのですが、実務の経験なしに受けるのはきつかったですね」

自分でも驚いたビッグ5からの採用通知

現在小西さんは、ニューヨークのErnst & Young LLPで主に日本企業の監査を行っている。小西さん自身「まさかアメリカの会計事務所&コンサルティングファームのビッグ5に採用されるとは思わなかった」と言う。この採用の大きなポイントとなったのは、間違いなくU.S.CPA試験の合格だろう。

「CPAに受かっていれば、誰でも英語での読み書きと会計知識があることを証明できます。自分の能力をアピールする手段として、CPA合格は強い武器になるでしょう。ただ、合格しただけでは会計士として使い物になる訳ではありません。その後、それをどう生かしていくかが問題です。もし、CPAの試験を受けるのなら、その道で生きていくという気持ちが大切でしょう」

CPAに必要なのは、好奇心と対人スキル

U.S.CPAの合格を武器に、アメリカ大企業への就職を果たした小西さん。「来た当初はむちゃくちゃ不安」だったと言う。現在はすっかり職場の雰囲気に慣れたというが、業務に関してはまだまだわからないこともあり、苦労も多い。

「問題が起こっても誰も助けてくれないし、CPAにとってマニュアルはあってないようなもので、とにかく自分で解決策を見つけなければなりません。経験のない実務的な問題を、できる限りのリサーチで判断し処理していくしかない訳ですから、厳しいですよ。好奇心が旺盛で、会社の経営・業務に興味がなければできません。あと、対人スキルも必要ですね」

会計士というと、暗めで一人黙々と仕事をこなす、というイメージがあるが実は接客業。人とのコミュニケーション力も重要であると言う。「僕も英語でのコミュニケーションでは苦労しています。言いたいことが上手く伝えられなかったために、英語の上手な人にクライアントが流れていってしまったりすると、やっぱり悔しいですね」

最終的には、パートナーが目標だという小西さんだが、今はクライアントについてもっと勉強したいと言う。「クライアントがどのようなビジネスを行っていて、そこからどのようなリスクが生まれ、どうしたら満足してもらえるかを更に深く知っていかなければ、と思っています。今はまだ無我夢中で仕事をこなしているという感じですが、早く自分で満足する仕事をしたいですね」

●小西さんの住んでいる街

小西さんはマンハッタンの中心とも言われる、セントラルパークのすぐ近くに家族で住んでいる。リンカーンセンターからも近く、周りの環境はとても良い。週末は家族でセントラルパークをのんびり散歩したりと、家族との時間を大事にする小西さん。近くにあるレストランShun Lee CafeのDim Sum(飲茶)は、とても美味しく、小西さんのお気に入りだそうだ。会社までは歩いて15分。お部屋はスタジオで、家賃はなんと月$1800(約19万8000円)。マンハッタンは住むのに便利だが、家賃は他と比べて異常に高い。郊外への脱出も考え中だとか。

 

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